ママンの書斎から

ミドフォーママンの考えごとなど

「根拠のない自信」を育てる

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お盆も終わりですが、喘息の療養のためと、台風が来ているため、おとなしくしています。

おかげさまで、咳はまだ残っていますが、息苦しさは改善してきました(*^-^*)。

 

おとなしくして何をしているかというと、読書です。

今日は、お盆期間に入ってから4冊目に読んだ本のレビューをしたいと思います。

 

何年も前から注目している、藤原和博さんの本を読みました。

 

 『僕たちは14歳までに何を学んだか』

 

 

 

 

「納得解」を探せる人に

 

藤原和博さんの本は、以前、『10年後、君に仕事はあるのか?』という本についてレビューを書きました。

 

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「AIに仕事を奪われる世の中になっていくと言われている今、10年後も仕事がある人材であるために身につけたい力」について、詳しく書かれています。

 

現代は、「正解」のない問題に直面することが多くなっています。

これまでのように、「こうするべき」という「正論」を振りかざす時代は終わり、みんなが納得できる「納得解」を、他人と協調しながら模索できる人材が必要とされるのだそうです。

それは、AIにはできないことだからです。

 

 

 

   

 

 

 

 

「根拠のない自信」が大切

 

「これからの不確実な世の中を生き抜くために、どのような力をつけなければならないか。」ということを常に発信し続けている藤原さんは、この本の中で、

 

「みんなと同じであれば安心という時代ではなくなった。これからは、オリジナルに価値を持たせられるようでなけれならない。」

 

というようなことをおっしゃっています。

そして、そのための子育てのヒントとして、

 

自分の子の精神的基盤に、義務教育を終了する15歳くらいまでに、最低限「根拠のない自信」が芽生えていればいいのだと思う。

 

と述べられています。

 

「根拠のない自信」とは、教育界では「セルフ・エスティーム(自己肯定感)」と呼ばれ、自分は大丈夫、OKだ、将来は開けているし明るい、という前向きな心持ちのこと。

この「根拠のない自信」と、「それに裏打ちされた行動力」があれば、壁を突破する力になるのだそうです。

 

また、学校や教師の役割について述べられている部分では、

 

日本の学校は、生徒を「上質な普通」に標準化するところで、社会の「信用(クレジット)」を蓄積していくための基礎技術を習得する場にすぎない。※「上質な普通」とは、良い学習習慣や生活習慣を身につけている状態。みんなそこそこ読み書き計算ができて、みんなそこそこ英語が出来て、みんなそこそこプログラミングができる、というようなことでしょうか。

というか、そのこと(基礎技術を習得すること)に役割を限ってやらないと、学校はブラック化して、機能低下を起こしてしまう。

創造的でユニークで唯一無二の才能や個人というものは、学校がその特色を育てるわけではない。

 

というようなことをおっしゃっています。

(そのまま引用するには長すぎたので、要約させていただきました。)

 

そして、

 

ユニークな特徴を持った子に育ってほしいなら、その孤独に耐えるだけの「根拠のない自信」を育ててあげなければならない。

自分の興味に一直線に突っ走っているときに、後ろを振り返ったら誰もついてこないからといって不安になっているようでは、ユニークさは磨けないからだ。

 

とも、述べられているのです。

 

画一化されて均一にならされた「上質の普通」から抜けださないと、AIに仕事を奪われ、生き残っていくことは難しい。でも、ユニークさを生きることは、孤独と背中合わせでもある。

その孤独に耐え得る力をつけなければならない。

その力が、「根拠のない自信」だと、おっしゃっているのですね。

 

 

義務教育の終わる15歳ころまでに「根拠のない自信」を身につけていたであろう、現在ご活躍の4人のかたに、藤原さんがインタビューする形式で、この本は構成されています。

 

  • 西野亮廣(にしのあきひろ)
  • 堀江貴文(ほりえたかふみ)
  • 前田裕二(まえだゆうじ)
  • 亀山敬司(かめやまけいし)

(敬称略)

 

 

そうそうたるメンバーですね。

この方たちが14歳までにどんな暮らしをして何を学んでいたか、ご興味のある方は、ぜひこの本を手に取ってみていただきたいと思います。 

 

 

 

ナナメの関係の大切さ

 

藤原さんは、子どもが育つとき、「ナナメの関係」がとても大事だとおっしゃいます。

 

うちの子たちは、おもに、習い事で関わった外部コーチや大人の方々、そして公立校ゆえの地域との繋がりの深さから、「ナナメの関係」に恵まれてきました。

 

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「ナナメの関係」とは、親子や、先生と生徒のような「タテの関係」ではなく、同級生との友達関係つまり「ヨコの関係」でもない、近所のお兄さんお姉さんや、おじさんおばさんといった「直接の利害関係ない第三者」との間柄のことです。

 

この「ナナメの関係」は、親子や友達のように「あ、うん」の呼吸ではわかってもらえないから、コミュニケーションの練習になるのだそうです。

 

コミュニケーションとは、戦う中で身につくものだし、関係する仲間が普段とは異なる中で、価値観が違う相手に自分の思いや考えを通じさせなければならない状況下で発達するものです。

 

分かり合えない、ウマが合わない、第一印象が悪かった……そんな相手とも、いきなり遮断するのではなく、もう少しコミュニケーションを取ってみようかなと思えるのは、経験として、「ナナメの関係」を知っていればこそ、なのかもしれませんね。

 

親子や先生・生徒の「タテの関係」は、家の構造にたとえれば「柱」ですよね。これに対して友達との「ヨコの関係」は、家にたとえれば「梁(はり)」になります。

もし、一軒の家を、「柱」と「梁」だけで建てるとどうなるでしょう?

ちょっと地震があったら、バタンと倒れてしまう脆弱な家が想像できますよね。

これに対して、斜めに「筋交い(すじかい)」がたくさん入っている家は地震にも強い。「筋交い」つまり「ナナメの関係」です。

 

「ナナメの関係」が豊かな子は、ちょっとした人間関係の揺れにも耐えることができるでしょう。仲の良かった友達を失ったり、無視されたり、いじめや仲間割れがあったり……子どもたちの世界にもなかなか過酷な人間関係の地震が起きます。

そうした揺れに強い子を育てるには、どうやら、親子や先生・生徒の関係を強めるより、「ナナメの関係」を豊かにすることが有効。人間が集団活動する場に必ず起こる、いじめに対するリスクヘッジにもなりそうです。

 

このような「ナナメの関係」は、「根拠のない自信」のもとになるのだそうです。

 

自分の希少性を磨く 

 

これからは、

みんな一緒に「正解」と思われる方向を目指すのでく、自分固有のオリジナルでユニークな「希少性」を磨くことが、世界50億人がスマホで繋がる未来(50億人の脳が並列コンピュータのように繋がり、さらにそこにAIとAI武装したロボットが繋がってくる超ネットワーク社会)における「信用(クレジット)」の在り方なのである。

 

勉強するのも仕事をするのもこの「信用(クレジット)」を蓄積するため

 

そうなんですよね。

今、子どもたちが勉強するのは、藤原さんの言葉を借りれば、「自分自身をレアカード化」していくためなんですよね。誰かに勝ったり、難関校に入ったり、そういうことが最終目標なのではないのだということ。

親としても、そこを見失わないように見守っていこうと思いました。

 

 

久し振りにマジママンになっていろいろ考えたら知恵熱が出そうなのですが、咳に熱が加わったら嫌なので、このへんでやめておきます(^_^;)。

 

 

 

 

 

 

 

 

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