前回の続きとなります、寄稿記事のご紹介です。
今回は、なぜ私が「子育ては終わらない」と思うのか、自分の体験を振り返って書いてみたいと思います。
「いつでも帰っていい」と言える親に
私が社会人になって数年経った頃、忙しさとストレスから体調を崩して、休職→退職を選ばざるを得なくなりました。
体調を戻して次の仕事を探すまでの間、実家に帰って生活を立て直したいと思ったのですが、それまで順調に来ていた私が躓いたことで、私の両親は、
「どうして今になって…? 今更、養えない。」
と動揺しました。
当時の私は、いい大人になってから親を頼らざるを得ない自分を情けなく思っていましたが、実際に親に助けを拒まれたときは、正直、こたえました。
私の中の甘さだったのかもしれませんが、
「これ以上頑張ったら、命が危ない…。」
と感じるほどの危機だったのに、家族を頼れないと思ったときの絶望感と言ったら(/ω\)。
「これからどうやって生きていけばいいのだろう。」
と途方に暮れました。
その時は庭師が救ってくれたので、今こうして私は生きているわけなのですが、その時の経験から、私は、いつか自分に子どもができたら、自分が生きている限りは、
「もうダメだと思ったら、いつでも帰ってきなさい。」
と言ってやれる親でありたいと、強く思ってきました。
甘いと言われればその通りかもしれませんが、一度も躓かずに人生を終えられる人はいません。
もし仮に、大人になった子ども達が、親しか頼る人がいないという状況になったらその時は(親では助けになれないとしても)、気持ちだけでも助けてやりたいと思ってきたのです。
その時の私の両親を恨んでいるわけではありません。
社会人になるまで順調だった子どもが社会人になってから体調不良で働けなくなったら…。
やっと育て上げた、子育ては終わったと、肩の荷を下ろした矢先に、仕事をやめると言われたら、そりゃ動揺しますよね。
私の両親は、一度は
「今更、養えない。」
と言いましたが、実際には、その時も、その後の子育ても、何かと助けてくれました。
あの時の発言は、動揺から出た言葉だったのだろうと、理解しているつもりです。
子育ては終わらなくてもいい
子育てが終わったら、ずっとやりたかったことをやろう!
とか、
子育てが終わったら、やっと自己実現のための何か(ビジネスとか自分探し?とか)ができる!
という考え方で育児を乗り越えてきた人は、子育てが終わらなかったら、怒り心頭ということになってしまいますよね(;'∀')。
でも、初めから、子育ては終わらないという前提に立てば、死ぬまで子どもを心配することになったとしても、腹も立たないのではないかと思います。
私は、子育てによって、自分の自己実現が遠のいたとは感じていないんですよね。
(子供を産む前は、キャリアを追う方向に進んでいたので、なぜ自己実現がどうでもよくなったかは自分でも不思議なのですが…。)
母親というアイデンティティを持ったからこそ、5年近くもこんなBlogを書いているのだと思いますし、子育てをする前の自分には、もう戻れません。
私に限って言えば、私の自己実現は、母親として生きる日々の中にありそうです。
だから、子育ては、一生終わらなくてもいいのです。
いつか子ども達に必要とされなくなったら、その時は、
やっと自由な時間が増えたわ〜(*゚▽゚*)!
誰の予定にも合わせなくていいって、なんて幸せなの~( *´艸`)!
と、楽しむことはすると思います。
が、もはや子育ては、私のライフワーク。
たとえば私が80歳になった時、還暦手前の子どもが何かピンチに陥ったとしても、「年の功」で知恵だけでも貸してやれるような、そんな親でいたいと思います。
※何度も繰り返しになりますが、これはあくまでも私の場合で、やっぱり子育てとは別のステージで自分のやりたいことを追求したいというママさんもいやっしゃるでしょうし、それを否定するつもりはまったくありません。
高校生のいる暮らし
本と共にある暮らし