ママンの書斎から

ミドフォーママンの考えごとなど

「環境」と「反復」の底力

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この3連休、学年末テストの勉強をする暇もないほど、息子は塾漬けです。

バレンタインなどというキラキラしたイベントが近いですが、

「そんな浮わついたイベントは、今年は関係ありませんよっ!」

と一喝されそうな、ハードな塾の特訓です。

 

「長い……。疲れた……。」

 

と、グッタリして帰ってくると、さすがに可哀想になります。

 

でも、こういう、体力勝負の「反復」や、集団という「環境」で身に付く力というものがあるような気がして、心を鬼にして、塾弁を持たせて送り出しています。

 

 

子どもたちが小学生の頃、数年間、スイミングスクールに通っていました。

そのスクールは、泳力ごとに分けられたグループで、とにかく順番に泳がせる、という方式でした。クロールならクロールを、背泳ぎなら背泳ぎを、25メートルずつ、ひたすら泳ぐ。出来ても出来なくても、順番が来たら飛び込んで向こう端まで泳ぐ。それを延々と反復するスタイルで、コーチはプールの真ん中あたりに立っていて、泳いでくる子どもたちのフォームをちょっと直したり何かアドバイスを言ったりするだけでした。

 

新しい泳法を習うグループに進級した初日に、まだフォームもよくわからないのに、コーチから、

「とにかく何でもいいから、あっちまで泳いで行ってみろ!」

と言われた、と息子から聞いたときには、

「ええっ?!溺れるじゃない!」

と、憤慨しました(苦笑)。

 

そんな指導でちゃんと泳げるようになるのか?

泳げるようになる前に溺れるんじゃないのか?

と、スクールに不信感が募った時期もありました。

 

 

でも、子どもたちは、親の心配をよそに、周りの友達を見ながらなんとなく泳げるようになっていき、だんだんとタイムまで上がっていったのです。

最終的には、フォームもタイムも、ちゃんと仕上がりました。

  

周りの友達ができるなら自分も!と奮起する「環境」の力に加えて、とにかく繰り返す、という「反復」の力を見た気がしました。

 

 

私は田舎で育って、高校進学で地方都市(笑)?に出ました。少人数で先生方にも良くしていただいてのんびりと育った私には、放っておかれてなおかつ他人と競うという経験に欠けていたので、高校ではいろいろとカルチャーショックを受けました(苦笑)。

 

高校の同級生の中でも、都会の人達は、入学時は私より下位にいた人でも、受験期になるとグンと伸びて、あっという間に追い越されたりしました。

「この都会の人達の底力は、何だろう……?」

と、ずっと思っていました。

 

今思えば、彼らには、小さい頃からの「環境」として、あのスイミングスクールのような「反復」や「競争」があったのだと思います。そしてその経験で培った底力が、受験期に発揮されたのではないかと思います。

私は大学受験の時は息切れ気味で、苦手な数学をやり続ける体力・気力が続かなかったのです。

辛いときに頑張り抜く経験から得られる底力が、自分には足りなかったんだ、と、思い知らされました。

 

 

もちろん、塾に行かずに常にトップクラスという人はいるものです。

私の同級生にもいましたし、息子の同級生にもいます。

どうしたらそうなれるのか、教えてほしいくらいです。

だから、塾でキツい経験をしなければ底力が養われない、ということでは決してありません。人それぞれ、いろんなアプローチがあると思います。

 

でも、体力勝負の「反復」や「競争」を頑張り抜いた人には、ある日ある時グンと伸びるような底力が備わるということもまた事実であり、塾は(公文なども)そのための「環境」として、選択肢の1つのなのではないかと思っています。

 

どんな方法を取ったとしても、底力を養うには、「辛い時を頑張り抜く」という経験が必要なのだということは、オリンピックを観ていても改めて感じますね。

 

 

息子は、良かったり悪かったりのムラが激しくて、安定した底力にはまだまだ程遠いのですが、あのスイミングのときのように、ある日ある時、いつの間にかできるようになってる!とか、いつの間にかタイムも速くなってる!とか、そんなふうにならないかな、と期待しているのです(できれば公立受験日までに間に合ってほしい……)。

 

 

本当は、もっと塾の拘束時間が短ければ、塾での大量演習と、自宅での自分の苦手にコミットする勉強とのバランスが取れていいと思うのですが、

「制服で朝から塾に行き、公立受験日とまったく同じタイムスケジュールで1日を過ごし、業間の効果的な時間の使い方まで学ぶ。」

などという、自宅では出来ないような魅力的な特訓もあるため、なんだか休むのがもったいなくて(苦笑)。

 

 息子の疲れはピークですが、今日がその魅力的な特訓なのです。

「当日のリハがあるのはありがたいから、頑張って行く。」

と本人が言ったので、私も頑張って早起きしてお弁当を作りました。

塾弁で、当日のお弁当の中身は何がベストか、私もリハーサルさせてもらえました。

 

 

底力、ついているといいなあ。

いや、ついていてくれないと困る(汗)。

 

 

今日のリハで何点取れるか……。

体調を崩さないで本番まで行けるか……。

 

いろいろと、正念場です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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