ママンの書斎から

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『世界のトップ1%に育てる親の習慣45』

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息子の受験日が近づくにつれて、これまで多く読んできた、受験や教育に関する本が、怖くて読めなくなってきました(苦笑)。

 

受験には何ら関係のない文芸書の方に手が伸びます。我ながら、わかりやすい現実逃避っぷりです(笑)。

 

でも、廣津留真理さんの本は1度読んでみたくて、こわごわ、手に取ってみました。

 

『世界のトップ1%に育てる親の習慣45』です。

思いっきり受験(教育)本ですね(笑)。

 

 

でも、受験は受験でも、大学受験についてです。しかも、海外の大学の目指し方です。

廣津留さんの娘さんが、地方の公立高校からハーバード大学に現役合格したそうなのですが(そんなことって可能なんだ!)、そのために廣津留さんが実践された家庭教育のいろいろについて書かれてあります。

 

 

 ハーバードなんてたいそうなこと(笑)、私は考えたこともありませんでしたが、最近、日本では、海外の大学への進学を希望する高校生が増えているそうですね。

ハーバード大学と聞くと確かにかっこいいけれど、そんなに日本の頭脳が海外へ流出しちゃって、いいのかしら(汗)?なんて思ったりもします……。いずれ日本に戻ってくることが前提なんでしょうかね?

 

まあ、私が心配することじゃないか(苦笑)。

 

 

ハーバード大学を受験をするには、エッセイや、自分のアワード(受賞歴など)をまとめたポートフォリオなど、学力試験一発勝負、ということではなく、さまざまな準備が必要なようです。

このような選抜方法は、欧米では一般的なようですね。海外ドラマでも、高校生が大学受験のために1年くらいかけてボランティアをしたり、何かリーダーをやったり、インターンシップに行ったりと、アワードを求めて色々活動するのを見たりします。

日本でも、企業の採用試験で、このような資料の提出を求められるところがすでにあるようですから、この流れは大学入試、高校入試にも降りてくるでしょう。

 

廣津留さんのこの本には、このような試験を見据えて、高校までにやっておくといい13項目のリストが載っています。長いので引用しませんが(詳しくはぜひ本をご覧ください)、アワード(アピールできること)を充実させていくために、5教科の勉強だけではなく、それ以外の得意なこと(アピールポイント)を極めていく必要があるとわかります。 

 

日本の大学入試も、もうすでに、学力試験だけではなくて、AO入試や推薦入試など、入り方が多様化していますよね。ハーバードでなくとも、大学に入るためには何をしていけばいいのかを早くから考え、動くことが大事なんだなと思わせられます。

 

廣津留さんの教育方針は、家庭教育に重きを置いています。学校や塾に任せっぱなしにしないで、あくまで家庭で子どもを伸ばすのだという考え方です。これについて、廣津留さんは、「外注しない」という表現をされています。

 

 

そんな廣津留さんの家庭教育はとても戦略的で、

「得意」はブルーオーシャンで探す

という戦略には、なるほどなと思いました。

 

ブルーオーシャンとは、競争相手が少ない新規市場のことを指すマーケティング用語だそうです。

反対に、競争相手が多い既存の市場が、レッドオーシャン

アワード獲得のためには、ブルーオーシャンで勝負したほうが有利であると、廣津留さんはおっしゃっています。

 

例えば、音楽の世界なら、ピアノがレッドオーシャンで、バイオリンはブルーオーシャンなのだそうです。

スポーツなら、野球はレッドオーシャン、ウインドサーフィンやフェンシングなどがブルーオーシャン。

 

 廣津留さんの娘さんはバイオリンでアワードを獲得され、その実績をアピールしてハーバードに合格されたそうです。その後はジュリアード音楽院へ。

サラリと書いてしまいましたが、すごいことですよね。

 

廣津留さんの娘さんは、学校は高校まで公立で、塾にも留学にも行かず、その分の時間とお金をバイオリンにかけたということです。

 

そうやって自分だけの「得意」を極めていくのか……と、今更ながら知った私(苦笑)。

 

でも、子どもが得意なことや好きなことが、レッドオーシャンにしかなかったら、どうしたらいいのでしょうね……?

 

 

勝ちやすい「場」を探す

ということについては、確か陸上の為末大さんも言っていたはずです。ハードルに転向したのは、短距離走では勝てなくても、ハードルなら勝てそうだと思ったからだそうです。

 

走りながら考える

走りながら考える

 

 

負けを生かす技術 (朝日文庫)

負けを生かす技術 (朝日文庫)

 

 

諦める力 〈勝てないのは努力が足りないからじゃない〉

諦める力 〈勝てないのは努力が足りないからじゃない〉

 

 

陸上界のブルーオーシャンを探したということですね。

 

でも、

「ここまでやったとして、いったいどれくらいの人が華々しいアワードを獲得できるのかなあ?」

と、凡人の私は思ってしまいます(汗)。

どんなことでも、何か賞をもらったり優勝したりするのって、難しくて、尚且つ保証の無いことですよね?

 

5教科の勉強に割く時間は最低限にして何か「得意」を極めようと努力したとしても、アワードを獲得できるほどにはならなかったとしたら?

 

なんか、そこが怖いな、と思います。

 

 

廣津留さんは、

全国模試で1位になっても、履歴書には書けない

ともおっしゃっています。だからこそ5教科以外の何かを磨かなければ、と。

 

まあ、それはそうなんですけどね(苦笑)。

 

でも、自分は5教科の勉強が1番好きだ、とか、自分が最も勝負できそうな場が5教科の勉強だ、という人がいたら、その人はそれを武器(アワード)にして道を切り開けばいいんじゃないかな、と、私は思います。

 

 

廣津留さんの提唱されるやり方をすべて実践できるわけではありませんが、この本からは、「戦略的に」「初動を早く」準備を進めることの大切さを、学ばせていただきました。

 

広津留さんは英語教室の先生でいらっしゃるので、家庭での英語の学ばせ方についても詳しく書かれています。

 

また、巻末には、ハーバードやスタンフォードの、賢い学生が書いた英文エッセイと日本語訳が載っています。

とっても賢そうな学生さんたちで、エッセイも、これから求められる人材ってこういう人なのか、と、大いに参考になると思います。

こんな賢い子どもを育てた親御さんは、どんな方達なんでしょう?

そっちのほうが興味あるかも(笑)。

 

「世界のトップ1%」という人達がどんな人生を生きているのかわかりませんが、自分の子どもたちには、世界の何%でもいいから、自分の「得意」や「好き」を生かして人の役に立ち、そのことに自分も幸せを感じて生きられる人になってもらいたいな、と思っています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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