ママンの書斎から

アラフォーママンの考えごとや読書記録

『犬が来る病院』(大塚敦子)

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今、娘が読んでいる本を、パラパラとめくってみました。

『犬が来る病院』(大塚敦子)という本です。聖路加国際病院の小児科病棟を取材したルポタージュです。

 

犬が来る病院 命に向き合う子どもたちが教えてくれたこと

犬が来る病院 命に向き合う子どもたちが教えてくれたこと

 

 

 

「犬が来る」というのは、セラピー犬の訪問活動のことです。長く入院して病気と戦う子どもたちを励まし、QOL(生活の質)を向上させるために行われている活動です。

 

最初は、題名のとおり、セラピー犬について興味を持ったのかなと思いましたが、ふと、娘が栞を挟んでいた場所を開いてみると、

「きょうだいレンジャー」ということばが目に飛び込んできました。「きょうだいレンジャー」とは、病気で長期入院している子どもたちの「きょうだい」に何か困ったことがあったら相談できる存在として、保育士やナースなど数名のスタッフが、見てすぐわかるように「レンジャー」のバッジをつけている、というものだそうです。

 

「きょうだい支援」という考え方……。

 

いま、小児病棟では、長期入院していた子どもが退院するときは、そのきょうだいにも表彰状を渡すそうだ。

「〇〇ちゃんは長い間、おうちでお留守番をしてくれました。さみしくても、笑顔を忘れませんでした。そのがんばりを認め、ここに表彰します。」

 

自分だってお母さんを必要としているのに、お母さんは長いこと病気のきょうだいにかかりきり……。病気の子どもに対する嫉妬や、嫉妬を感じる自分への罪悪感、そういうきょうだいの心のケアにも気を配ってくれるのだそうです。

 

うちの娘はもう中学生ですが、今回の手術入院など、病気の兄にかかりきりになってしまうときが、どうしてもあります。小さい頃ほど親を必要とはしないかもしれませんが、それでも不便は感じるでしょう。

 

何も口に出さないけれど、複雑な想いを抱えているかもしれない、娘のケアもしなければならない、と思っていた矢先に、この本を読んでいた娘。

 

 

純粋にセラピー犬の話だと思って手に取った本に、たまたま「きょうだい支援」の子とが載っていたのか、それとも、立ち読みしていたら「きょうだい支援」の記述を見つけ、自分のことだと思って詳しく読みたくなったのか……そこは、わかりません。

 

 

でも、もしかしたら、兄の病気でバタバタする家族に対して、複雑な想いを抱き、自分の心の中だけで、どうにか折り合いをつけようとしていたのかもしれません。

 

そう思うと切ないです。

 

 

でも、我が家よりもっと小さい子どもが、もっと重い病気で、もっと入院が長期に渡るご家庭では、きょうだいの支援は「切ない」なんていう生易しいものではなく、本当に切実な問題だと思います。

 

聖路加国際病院では、そんな家族の問題にまで気を配ってくださるのですね。

 

セラピー犬の導入にしろ、きょうだい支援にしろ、医療現場で子どもたちの心のケアまで考えてくださることは、病気の子どもを持つ家庭にとってはありがたいことですね。

 

 

私も、うちの娘の抱えている想いにも、よくよく気を配ってやらなければと、改めて感じました。

 

 

娘、もしかして、気づいてほしくて栞を挟んでいたのかな……?

いや、そんなことをするタイプではないか……、偶然か……?

などといろいろ考えてしまいましたが、息子が入院する前に、「きょうだい支援」という考え方を知ることができてよかったと思います。

息子の入院中も、意識して、娘を気にかけることができますから。

 

この本を娘が読み終えたら、さりげなく感想を聞いてみたいと思います。

 

それから、息子の病院などで、娘にお留守番をしてもらう時には、表彰状とまではいかないけれど、娘の好きなスイーツをお土産に買って帰ろうかな、などと思っているところです。