今週のお題「読書感想文」
好きなエッセイストさんが、また1人増えました。
可憐なカミソリ
その方のお名前は、くどうれいんさんとおっしゃるのです。
工藤玲音さんと書きます。
素敵なお名前〜(*゚▽゚*)!
この方はまだお若くて、容姿は小さくて可愛らしく、可憐な印象なのですが、言葉はキレキレなのです。
『私を空腹にしない方がいい』という小さな本に収められている、とある対談では、お相手の方に「カミソリくどう」と言わしめていらっしゃるほどですσ(^_^;)。
可憐なカミソリ。
やっぱり素敵だわ~( *´艸`)。
高校時代は、学業よりも文芸部のために学校に行っていたそうで、短歌も俳句も詩も小説も随筆も…何でも書けて、しかも書けば書いただけ受賞しまくるという、泣く子も黙る文才の持ち主なのです。
そしてお料理が好きで、彼女のエッセイの中には、「菜箸を握る幸せ」がたくさん書かれています。
『うたうおばけ』
そんな彼女の最新エッセイ集『うたうおばけ』が発売となったので、さっそく入手いたしました。
短歌も味わい深いのですが、今日はこのエッセイ集の感想にしますね。
彼女の文章はリズムが良くてぐんぐん読めるので、一気に読みました。
そして面白すぎたので、実はもう、既にnoteに感想を書いています。
でも、感想はまだまだ出てきてしまうし、れいんさんは10代の頃、はてなダイアリーにも書かれていたと知り、勝手に親近感を覚えたので、はてなBlogにも感想を残すことにします。
シーンは急にくる
人生はドラマではないが、シーンは急にくる。
わたしたちはそれぞれに様々な人と、その人生ごとすれ違う。だから、花やうさぎや冷蔵庫やサメやスーパーボールの泳ぐ水族館のように毎日はおもしろい。
「シーンは急にくる」っていう感じ…それって、日常の中で、あるシーンにハッとしたとき、急にその場面が自分の前に迫ってくる感じでしょうか。
れいんさんは、ハッとしたときには、本当に
「ハッ」
と声が出てしまうそうです。
ある夏の日、れいんさんのまつ毛にエクステをしてくれた「まつ毛屋のギャル」が、夏は予約がいっぱいになることについて、
だって夏ですもん。夏って、でっけー目で見たいもの、いっぱいあるじゃないですか。
と言った時も、れいんさんは、
うわ。と小さく声が漏れてしまった。
のだとか…。
「まつ毛屋のギャル」の放った、「夏は、でっけー目で見たいものがいっぱいあるから、みんな焦って(まつエクで)目をでっかくしに来る」という言葉にハッとしての「うわ。」だったんですね(^▽^;)。
この「まつ毛屋のギャル」もすーてーきー!
素敵な人って、出会う人も素敵なんですね。
ハッとした時に声が出てしまう件については、私も、
「は( ゚Д゚)!」
とか
「なんですって(゚Д゚)ノ!?」
とか
「やっちまった(; ・`д・´)!」
とか
「うそでしょ(゚Д゚;)!?」
とか、
「まったく、ビックリしちゃうわね(-᷅_-᷄๑)!」
などと、声に出てしまう方です。
『うたうおばけ』のあとがきには、
シーンが急に来たとき、わたしはハッとして、ハッと声に出して、そのまま書いているのだと思います。
と書かれています。
「ハッ」って、こんな感じ?
気がつかないだけで、わざわざ額に入れて飾ろうとしないだけで、どんな人の周りにもたくさんのシーンはあるのだと思います。ハッとしたシーンを積み重ねることで、世間や他人から求められる大きな物語に呑み込まれずに、自分の人生の手綱を自分で持ち続けることができるような気がしています。
何かにハッとした時というのは、何気ない日常に意味が生まれた時、なんですよね。
だから、ありふれた日常でも、自分なりのハッとするシーンを積み重ねれば、他人の物差しで測られた人生ではなく、自分の人生を生きることができると、れいんさんはおっしゃるのです。
人生はドラマではないが、シーンは急に来る。
さすが、本の帯にも抜粋されているフレーズだけあって、奥が深い…。
れいんがリフレイン
シーンは急に来る。
もそうですが、れいんさんの言葉はリズムがあるので頭に残って、気づくと何度も反芻しています。
生きている限り地球に連泊している。
とか、
軽薄な絡み方をしてきた若者に対しての、
天罰フォーユー。
とか( ̄▽ ̄)。
・
・
・
れいんがリフレイン。
…は( ゚Д゚)!
親父ギャグじゃありませんのよ!
本当に、くどうれいんがリフレイン、しちゃってるんですの(=゚ω゚)ノ!
そして、頭の中でれいんをリフレインさせながら、思うようになりました。
自分の感性でハッとする瞬間は、遠慮しないでハッと声に出そうと。
もっともっと、「ハッ」を味わいつくさなくては(/・ω・)/!
だって「ハッ」は、自分の人生の手綱を握るためのキーワードなのですからねヽ(´▽`)/!
高校生のいる暮らし
本と共にある暮らし