ママンの書斎から

ミドフォーママンの考えごとなど

王家の苦悩

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ものすごく唐突に、まったく現実味のないタイトルから始まりましたが……(笑)。

実は昔から、ヨーロッパの王家の歴史なんかが大好物な私です。 詳しいかと聞かれたら、いいえ、まったく詳しくはありません。 でも、何故か興味がわいてしまうのです。  

だから、ヨーロッパの王宮を舞台にした映画や海外ドラマなども観てしまいます。  

いちばん最近観たのはこれです ↓   

  

  

イギリスの王室の歴史を描いています。 私が知っているイギリス王室は、エリザベス女王とブラッディ・メアリーの因縁の関係とか、ヘンリー8世のゲス暴君っぷりとか、その妻アン・ブーリンの処刑とか、その程度でした。

でもこの『ホロウ・クラウン』を観たら、これらよりもっと前の時代の、リチャード2世や、ヘンリー4世・5世・6世について、そして悪名高いリチャード3世について描かれていて、どのようないきさつで代替わりしていったかがわかるので、まるで、バラバラに持っていたパズルのピースが次々とつながっていくようで、とても面白かったです。   

シェイクスピアの脚本を映画化しているので、みんなセリフが長くて比喩が多く、大げさな表現を、謳うように話します。    

リチャード2世を演じるのは、ベン・ウィショー。  

彼の持つ線の細さというか繊細な雰囲気が、実際のリチャード2世の人柄にマッチするのでしょうか。まったくイカツくない、はかなげな王でした。この俳優さん、どこかで見たことがあると思ったら、ディズニー映画の『メリー・ポピンズ』の予告版にチラッと出ていました。  

そしてヘンリー4世・5世・6世と来て、バラ戦争を挟んで、やがてリチャード3世に至るのですが、リチャード3世を演じているのはベネディクト・カンバーバッチ。  

この人がにっこりするところをあまり見たことがないのですが(笑)、この作品では、独り言(心の声)を視聴者に向かって語りかけるような手法で撮影されていて、にっこりなんてもちろんなく(不敵な企みのニヤリはある)、ずっと怖い顔です。でも、どうしてリチャード3世があんな暴挙に走ったのか、その背景がひしひしと伝わってくる熱演でした。  

シャーロック・ホームズを演じたときの、感情を表に出さないクールな演技とは対称的でしたが、こんな熱いカンバーバッチさんもいるのか!という、新たな発見がありました。  

他にも、『ダウントン・アビー』のメアリー役の女優さんが出てきたり、「豪華キャストでお送りしています」みたいな作品でしたよ(笑)。  

そして、このドラマを観た後で読んだら面白かったのが、この本です。

 

言わずと知れた、中野京子さんの「名画で読み解く」シリーズ。  

『ホロウ・クラウン』を観てつながった知識を、名画でさらに理解を深めさせてもらった感じになりました。   

実際の王たちの肖像画や、幽閉されていたロンドン塔の絵、捉えられていた王妃や王子たちの絵、などなどが満載で、家系図や解説もわかりやすい。  

ますます興味がわいてきちゃいました。  

歴史は、紐解いていくと、結構残忍だったりしますよね。  

中でも王家の代替わりは、権力争いからよくもまあこれほど悲惨な戦争やら虐殺やらが繰り返されたものだと、閉口します。  

でも、歴史は、人々の生きざまを学ぶことができますよね。     

糸口は、本でも絵でも映画でも何でもいいので、子どもたちには歴史に興味を持ってほしいなと思います。  

うちの子たちは、美術にまったく素養のない親の元に生まれたけれど、なぜか美術部員だったり、芸術選択では美術を選択したりしています。  

どうして美術を選んでいるかはわからないけれど、せっかくだからその環境を活かして、鑑賞も楽しんでほしいです。  

きっと人生が豊かになるから。    

折しも、日本でも天皇家のお代替わりが近づいています。  

さすがにバラ戦争のような権力闘争は起きないでしょうけど(笑)、穏やかに、粛々と進んでほしいと思いますね。  

新しい年号は、何になるのでしょうね? 昭和から平成になるとき、私は中学生でした。今度のお代替わりは、私の人生で2度目のお代替わりです。昭和生まれの自分にとっては、明治生まれのお年寄りなどは「想像もできない昔を生きた人」という感覚でしたが、これから生まれてくる子どもたちにとっては、昭和生まれの私が「ものすごーく昔の人」という感じに映るのでしょうね(^_^;)。  

私、壮大な歴史の中を、ほんのひととき、生きているにすぎないんだな~。   

『王家の苦悩』は、U-NEXTでも観ることができます。

  

追記

新しい元号は、「令和(れいわ)」になりました!

www.mamannoshosai.com

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