ママンの書斎から

アラフォーママンの考えごとや読書記録

オニヤンマ事件

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今日は、こちら北国も、とても暑いです。

30度を超えているのは、おそらく、今年初めて。

いよいよ夏が来るなぁ、と感じます。

 

真夏の思い出というと、自分のことでは、学生時代は部活に燃えていたとか、就活が大変だったとか、社会人になってからはスーツが苦痛で、とか、そんなことしか思い出せません。

 

でも、子どもたちの真夏の思い出なら、たくさんあります。

 

その中でも上位にランキングされるのが、息子の「オニヤンマ事件」です。

 

幼稚園の年長さんか小学校1年生か、確かそのくらいの年だったと思います。

その頃は、夏休みに私の実家に帰省して(夫は仕事のため遅れて合流するので、遊び相手はもっぱら爺ちゃん)、朝から晩まで、爺ちゃんと虫捕りをするのが楽しみでしょうがなかった息子でした。

 

その夏も、夜のうちにカブトムシを捕まえるための仕掛けを作り、爺ちゃんの家の裏の山に仕掛けてきて、朝は早朝から仕掛をチェックしに行き、日中はオニヤンマを追いかけます(田舎なので、とても大きくて怖いほどのオニヤンマがブンブン飛んでいるのです)。「ムシキング」(懐かしい!)に夢中だった息子にとって、なんてパラダイスな環境でしょうか(笑)。

 

朝ごはんもそこそこに、虫捕り網とカゴを肩にひっかけて意気揚々と外へ……。

何か1匹つかまえるたびに、

「ママ見て〜!」

と見せに来ていました。

最初は楽しそうだったのですが、だんだんと

「オニヤンマを捕まえたいのに、オニヤンマだけ捕まえられない(T^T)。」

と、泣きベソをかきはじめました。

 

……うわぁ〜……。こうなると、何が何でもオニヤンマを捕まえないと納得しないんだよな、この人…(−_−;)。

 

嫌な予感は当たりました。

 

「オニヤンマ、速いから、すぐ、に、にげ、る……(;ω;)……。」

 

すでに泣きそうじゃん。

あぁ〜、こうなるともう、捕まえるまでお昼ご飯にならないよ……。

 

朝からずっと孫ザウルス(このころは「恐竜キング」も流行っていました。遊び始めると休ませてくれない恐竜のようだということで、爺が命名)に付き合ってクタクタの爺ちゃんも困り顔です。

 

「そ、そっかぁ。オニヤンマは強くて速いからさ、〇〇(息子)もお昼ご飯食べて、力をつけたら捕まえられるんじゃないかな?」

 

と、誘導してみるも、

 

「やだっっっ(● ˃̶͈̀ロ˂̶͈́)੭ꠥ⁾⁾!オニヤンマ、捕まえるまで、おひるごはん、いなない(いらない)っ(´༎ຶོρ༎ຶོ`)!」

 

 

あーあー、やっぱりね……そうなることだろうと思ったよ……。

 

娘もお腹がすいてグズグズし始めたので、焦る大人たち(苦笑)。

 

仕方なく、息子には水分を取らせて(爺ちゃんはリ〇ビタン(笑))、

「どうかオニヤンマを捕まえられますように。」

と祈りながら、娘にお昼ご飯を食べさせました。

 

爺と孫ザウルス、オニヤンマと格闘すること数十分。

「やった!オニヤンマだ!……オニヤンマ……オニ……オ……う、うぁ、うわぁ〜ん!」

という声が外から聞こえて来ました。

 

えっ?

 

なんで?

 

オニヤンマ捕まえたような感じだったのに、なんで途中から泣いてる?!

 

外へ様子を見に行くと、息子がしゃくりあげて泣いていました。爺ちゃんが言うには、飛んで来たオニヤンマを網でうまいこと捕まえたのだけれども、地面に網を押し付けるときにオニヤンマの首のところに網のフチが当たっていたらしいのです。

それを爺ちゃんは息子に言ったそうなのですが、

息子の

「逃すか〜!!」

という意気込みがすざまじく、力を込めすぎたため、網のフチでオニヤンマの首がもげてしまったと……。

 

な、なんという戦慄のシーンでしょう( ̄◇ ̄;)

かわいそうなオニヤンマ……。

 

息子は生きてブンブン飛び回る強いオニヤンマが欲しいわけで、やっと捕まえたと思ったのに、息絶えてしまったわけです。自分のせいで。

この悔しさ悲しさを、どう表していいやら、ぶつけどころのない気持ちでオイオイと泣いていました。

 

呆然と立ち尽くす爺と母(笑)。

 

あ〜、これは、今日のお昼は食いっぱぐれるな……。

でも息子には何か食べさせないと……。

 

「今ちょうどお昼でさ、オニヤンマもお昼寝の時間だから、その間に何か食べて、力をつけよう!」

 

と、対決を一時中断させ、なんとかオニギリを1つ、食べさせました。

でも、ショックのあまり、なかなか食欲の出ない息子。

なんとかなだめて、夕方になりかけた頃、また外へ出てみました。

 

 

すると、オニヤンマが飛んできたではありませんか!

 

にわかに元気を取り戻した息子は、網を持って駆け出し、空中でシャシャシャと網を振って、地面にハシッと押し付けました。

 

すると……

 

いる!

オニヤンマが網の中に!

しかも首、もげてない(笑)!!

 

 

もう、息子はもちろん、爺も婆も母も妹も、手を叩いて喜び、狂喜乱舞(*≧∀≦*)!!!

 

う、うれしい……。

やっとまともなご飯が食べられる……(´༎ຶོρ༎ຶོ`)

 

すっかりご満悦の息子は、虫カゴの中で暴れるオニヤンマを、合流した父に誇らしげに見せつつ、モリモリとご飯を食べ、あっという間に寝てしまいました(笑)。

 

翌日、満足した息子は、爺と山に行って、オニヤンマを放してあげました。

 

今でも、

「あのオニヤンマとの対決はすごかったよね〜!」

と、思い出話に花が咲いてしまうエピソードになりました。

 

 

男の子には、こういう「自然(生き物)と対決する」的な体験が必要かもしれません。

 

 

オニヤンマと兄弟の対決を、素晴らしく描いている小説があります(オニヤンマの話と、あと2つ、他の話も入っています)。

 

オグリの子 (講談社文庫)

オグリの子 (講談社文庫)

 

 

夏の少年の冒険というか成長というか、そういうものの描かれ方が見事で、小学生の男の子は、夏休みの読書感想文の題材にいいのでは?とも思います。

 

 

 もう我が家は、子どもたちが大きくなり、それぞれに忙しくて、夏休みに帰省することもままなりません。それは少し寂しいけれど、家族みんなで語れる夏の思い出があることは、幸せなことだな、と今になって噛みしめたりしています。