今朝、掃除していたら、息子の塾のリーフレットが出てきました。そこらへんに置きっぱなしにしていて、私に見せていなかったのだとわかってイラッとしたところです(苦笑)。
せっかく見つけたリーフレットなので読んでみると、
「偏差値だけでなく、努力偏差を伸ばす」
という言葉に目が止まりました。
努力偏差とは、
目標に向けてすべきことを確実に遂行する(精一杯努力して乗り越えようとする)姿勢
のこと、とありました。
受験を通して得られるものは、「学力」だけではなく、「努力できる力」でもあります。
よく、「努力できるのも才能のうち」と言われますが、本当にそうだと思います。
小学校までは、なんとなくみんな横並び(のような気がしている)で、特に努力しなくても授業を聞いているだけで、なんとなく理解できる。単元テストも勉強しなくても満点。
そういう子が結構いますよね。
でも、中学校からは、そう簡単にはいきません。
部活などで忙しい生活の中でも、時間を見つけてコツコツ勉強する力、長時間勉強し続けられる力、すぐに結果が出なくても諦めずに努力し続ける力。学習のPDCAサイクルを回す力。
どんなにもともとの能力が高い子でも、これらの力をつけていかなければ、成績を高めでキープすることは難しくなってくると思います。
「学習体力をつける」
という表現をしていた方もいたと思いますが(忘れてしまいました💦)、3年生になってからではなく、1年生のときから、大量の課題や長時間の学習に耐え得る力をつけていかないと、受験そのものを耐え抜いていくことができません。高校に入ってからの学習は、もっとそうなるでしょう。
息子の通っている塾の卒業生(現在大学生)が、
「受験がうまくいくかどうかは、3年生になってからどれだけ頑張ったかではなく、3年生になるまでにどれだけ頑張っていたかで決まる。」
というようなことを言っていて、感心しました。うちの子も、いつかこんなことを言えるようになるのかしら(苦笑)。
好きな教科や得意な教科の勉強は、誰でも頑張れます。でも、苦手な教科の勉強は辛いし、長時間、大量に勉強するのは苦行と言えるでしょう。そこを、自分を律して頑張ってやれるかどうか。
「ニガテ克服」と言うけれど、言うのは簡単、やるのはとても難しい。
このあたりの中学生たちは、3年生になって部活を引退してからほとんどの子が何らかの塾に通い出しますが、3年生の夏または秋から塾に通いだして劇的に成績の上がる子は少ないと聞きます(居ないわけではありません)。
みんな何かしないと不安で、プロにお任せしたいという気持ちもあり、塾へ通い出すのですが(我が家もまったくそのとおり)、多くは、受験期に入る前に備えておくべき学習に対する耐性が備わっていないため、塾に行っている時間だけ、授業を受けて(または渡された課題をその場でやって)終わってしまうようです。
でも、本当に必要なのは、そのあとに自宅で塾で習ったことを復習できるような時間の使い方、学習体力、という「努力偏差」なのです。
1年生のときから定期テストへの取り組みなどを通して学習体力はつけてきたけれども、部活などで思うように時間がとれず成績がいまひとつだった、というような子は、塾に行くようになると、必然的に勉強の時間と量が増えるので成績が上がっていくのだと思います。
反対に、努力することが嫌いで、能力だけでなんとかやってきた、という子は、「努力偏差」が低いため、受験期から伸び悩むという傾向があると思います。
「努力偏差」は、受験前に標準装備しておくべき必要最低限の力なのです。
そして、「子どもの努力偏差を伸ばす」ということは、「親の努力偏差を伸ばす」ということでもあるということ。
うちの子どもたちの場合ですが、私が自分の仕事や他のことで忙しすぎたり、気持ちがそれていたりして勉強を見てやれないことが続くと、子どもたちの勉強はとたんに緩んでしまいます。間違えた問題を放置したまま解き直すのを忘れていたり、目前に迫っている小テストや検定の勉強を忘れていたり(溜息)。
自分の忙しさや億劫さをちょっと我慢して、今日子どもがやっていることを見てやれるかどうか。その親の努力の積み重ねが子どもの成績を左右している気がしてなりません。
そんなことまで親がやってやるのかと言う方もいらっしゃるでしょうが、我が家は、やらないとすぐに努力に背を向けちゃうので(苦笑)。
今はまだ子どもたちのマネージャーのつもりで、私も気をそらさないように努力しないといけないと思っています。
中学生や高校生で素晴らしい力を発揮するアスリートの密着番組などを見ていると、親御さんの努力も相当なものですよね。
子どもの競技のために仕事をやめたり、家のなかを改造してトレーニングルームにしたり……。そこまでやれる親はなかなかいないと思いますが(私も無理です)。ここまでの熱量をかけたからこそ、こんな素晴らしい結果に結びつくんだな、と、親御さんの姿勢の方に注目してしまいます。
子どもが頑張っていることが何かの競技であるか、芸術であるか、勉強であるか、その違いはあっても、結果を出している人たちは、子どもも親も努力できる力がすごい、ということが共通項だと思います。
文化祭が終わってからも、なんとなくエンジンのかかりが悪い我が家の子どもたち。
実は私も、作品展が終わってから、なんとなくホッとしてしまい、緩んでいます。
子どもたちの今の緩さは、最近の私のチェックが甘いことも影響しているかな、と、反省中です。
まあ、緩むときも必要なので、この1週間は休憩期間だったと思うことにして(笑)、
明日からの、勝負の11月は頑張らないとな、と思います。
あとから振りかえったとき、
「あのときはやれるだけやった!」
と言えるように、親子で努力偏差を上げていきたいと思います。