最近の小学校の卒業式は、女子が袴を着用することもあるようですね。
全国的な現象かどうかはわかりませんが、少なくとも、私の住む地域では、ここ数年流行っています。
否定派の意見
小学校の卒業式で(主に女子が)袴を着るということについては、賛否両論あるようです。
否定的な意見としては、
「お金がかかるし、準備が大変である。」
「洋服の男子とバランスがとれない。」
「小学生の卒業式としては、あまりにも華美である。」
などがあります。
また、卒業式の最中に着崩れたり、トイレで着崩れたりして大変だという理由で、
「袴禁止」
と決める学校もあるようです。
学校側の見解
娘の学校でも、保護者から、
「卒業式は袴を着せてもいいのでしょうか?」
という声があがっていました。
学校側は、
「特に禁止にはしませんが、卒業証書授与式という厳粛な式に集中できる服装で出席してほしいと考えます。また、袴を着用していて万が一着崩れたりしても、学校では対応できませんので、各家庭で考えてください。」
という回答を出しました。
こうなると、親たちは、ざわつきますね(^_^;)。
どうやら学校側は、あまり袴を着てほしくなさそうだ(上記の回答では、こう理解できますよね(^_^;)?)。でも、娘は着たがっている。もしくは、自分が着せたい。学校に着崩れのフォローまで頼めないのは承知の上だが、ここは、親の良識を問われてるということか……。ざわざわざわ……。
袴で卒業式に出るのは、確かに洋服より大変です。
レンタルの場合は、6年生の夏休みくらいから動かないと、希望の柄が選べなくなるそうです。
また、女の子のきょうだいが多いご家庭などででは、レンタルより購入の方が安上がりだから、着物や袴を一式購入する、というパターンもあります。
当日の朝の準備も、洋服を着る場合よりはるかに早く起きて、着付けやヘアセットを済ませて8時頃までに登校するのは、とても大変です。
学校では、卒業式そのものに集中して臨んで欲しいため、袴に気を取られて気もそぞろになるということを心配しているのかもしれませんね。
肯定的な意見
でも、さまざまな理由から、洋服より袴を着せたいという意見も多いんですよね。
まず、土地柄だとは思いますが、小学校の入学式から、男子も含め全員が羽織袴を着るという伝統の残る地域もあること。このような地域在住、もしくは出身という親御さんであれば、子どもにも晴れの日には袴を着せたいと思うでしょう。
また、大学の卒業式では普通に着るのだから、小学生も着ていいのではないか。
何より、日本の伝統衣装である袴のほうが、某アイドルグループのようなミニスカートのスーツより、はるかに卒業式にふさわしいのではないか、という考え方もあります。
本人の気持ち
何より、5年生のときに、在校生として卒業式に出席し、袴を着た卒業生を見ている子どもたち。袴姿に憧れても無理はありません。
小学校高学年向けの雑誌などで袴の特集が組まれたりもするようですから、そういう影響もあって、すでに6年生になる前から、友達同士で、
「袴を着たいよねヾ(≧▽≦)ノ」
などと話し合っているのです。
私自身はどちらでもいいと思っていましたが、考えてしまったのは、
「式に集中できる服装で」
という、学校側の文言です。
学校側は、おそらく着脱に慣れている洋服のほうをすすめたいのでしょうが、娘たちは思春期の入り口に立っていて、
「友達と同じかどうか」
が、何より気になるお年頃です。
袴か洋服かはさほど重要ではなく、友達と同じ格好をしているかどうかのほうが、彼女たちにとっては、よほど大事なのです。
自分だけ友達と違う格好をしていたら、何を着ていようと、式に集中するなんて無理な話というものです。
子ども達自身の気持ちを考えると、お友達が「袴」なら、うちの子も「袴」にしようか、と考える親御さんも多いのではないでしょうか。
今昔あれこれ
私が小学校を卒業するときは、全員で中学校の制服を着ました。
それも、あとで母に聞くと、
「なぜ小学校の卒業式に中学校の制服を着なければならないのか。」
という意見もあれば、
「卒業式用の服を用意してやれない家庭のことも考えてほしい。中学校の制服であれば全員用意するのだから、それがいちばん公平だ。」
という意見もあり、それなりに、昔も保護者はざわついていたようです(^_^;)。
我が家の結論
娘の性格は、
「みんなと違っていても、自分の好きな格好をしていれば満足。」
というタイプではなく、
「できれば浮きたくない。みんなと同じ格好のほうが落ち着く。」
というタイプです。
さんざん悩みましたが、結局、仲の良いお友達にリサーチしてみたところ、袴を着るという子が多かったので、娘も袴を着ることにしました。
学校に統一してもらったほうがラクですが、学校としても、ほんとうにさまざまな考え方の家庭があるため、どう統一しても、クレームは避けられないのでしょう。だから、各家庭に任せる、という形になるのでしょうね。
そんなに悩むほどの問題ではないような気もしますが、なかなかどうして、難しい問題でした(◎_◎;)。
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