ママンの書斎から

アラフォーママンの考えごとや読書記録

『女たちの武装解除』(小島慶子)を読むと、「Aha!(アハ)体験」が起きる

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小島慶子さんのファンです。

読んでいて痛快なのです。普段漠然と感じているモヤモヤを、とても的確に言語化してくれているようで、読みながら

「そうそう!そうなのよ~!!!」

と叫んでしまいます。

 

アナウンサー時代の小島さんは存じ上げませんでしたが、タレントさんとしてテレビに出始められたころから、その鋭い論考にひきつけられていました。

とても聡明な方なんだろうな、と思っていました。

 

ある日、某セレブなママン雑誌を立ち読みしていた時(買ったわけではないところが、庶民ママンな自分を自覚しているようで、我ながらいじらしい)、小島さんのコラムを読んで、

「この人、すごい!」

と思いました。何度も何度も読み、長時間の立ち読みにはちょっと辛いセレブママン雑誌の重さに、

「このコラムだけ書籍化されないかなあ。」

と思っていました。

 

そしたら、ある日、されていたのです、書籍化が!(笑)

にわかに興奮して、すぐに買い求めたのが、この、

『女たちの武装解除』

です。

 

女たちの武装解除 (VERY BOOKS)

女たちの武装解除 (VERY BOOKS)

 

 

 

いやあ、買ってよかったです。何度読んでもうなずける話題ばかり。

 

「ブランド校の価値は、ブランド校に価値があると思っている人の間でしか通じません。」

「いい大人がいつまでも出身校を話題にしているのはみっともないものです。」

「主婦は気楽じゃない。子育ては道楽じゃない。」

 

など、小島さんご自身が主婦であり母親である経験から紡ぎだされた実感が、飾らない言葉で書かれています。そしてその言葉が、

「このモヤモヤを表すには、まさにこの言葉しかない」

という絶妙なセレクトであるため、

「よくぞ言ってくれました!!!」

と拍手したくなる、そんな本なのです。

 

何より素晴らしいのは、小島さんご自身が、ご自分のかっこ悪さを隠さないところ。かっこ悪いところは誰にでもあるけれど、それを隠す人より、さらけだせる人の方がかっこいい。思わず笑っちゃうような失敗談も、惜しげもなく披露されています。だからこそ、この人の言葉は真実だと感じるのです。

 

学生時代に、心理学の「Aha!(アハ)体験」について講義を受けたことがあります。ひらたく言うと、「わかった!」という体験のことなのですが(脳科学者の茂木健一郎さんがテレビで話されていたことがありますね。)心理学、主にカウンセリングのような分野において、相談者が自分の感じている感情を、それにぴったりくる言葉で捕まえられたとき、「ああ、そうか、そうだったのか!」と、自分で自分に起きたことを深く理解することができる、というような内容だったと思います。

この、「自分の感情にぴったりくる言葉」に出会うまで根気よく自分のなかのモヤモヤした感情に向き合う」ということがとても重要で、「ぴったりくる言葉」が見つかった時の「Aha!(ああ、そうか!)」という心理的な浄化は、手抜きをして適当な言葉で表しているうちは得られないというのです。

 

私が教育業界で働いていたころ、「思春期の子どもたちのモヤモヤや苛立ちをAha!(アハ)体験によって浄化することができないか」という研究をしたことがあります(全くの個人の研究です)。国語を通して、「自分のモヤモヤをあらわすのにぴったりくる言葉を見つけよう」という試みをしたのです。作文を書いたり、詩を書いたり、そういうことは自己と向き合う苦しい作業なので、子ども達は嫌がり拒否反応を示しますが、「ぴったりくる言葉」で自分のモヤモヤを捕まえることに成功した子どもたちは、深い浄化を自分で感じ、

「作文は苦しいけれど、これからは手抜きをしないで書いていきたい。」

という感想を寄せてくれたりしました。この言葉には、私自身の脳が「Aha!体験」を起こし、深く感動しました。

 

小島さんの文章を読むとき、私には「Aha!(アハ)体験」が起きているのだと思います。主婦として母親として生きるとき、苛立つことや納得できないことは、ざらにあります。でも、それらのモヤモヤは、次々やってくる日常の雑多な忙しさに埋もれて、言葉になって浄化されることのないまま、心のなかに蓄積していくのです。

だから、小島さんの文章を読んだとき、

「そうそう!そうなのよ!」

と、モヤモヤが浄化されていくのだと思うのです。そして、自分が何に苛立っていたのかを言葉で理解したとき、奮闘する自分を俯瞰で見るまなざしが生まれ

「もうちょっと、自分をいたわってもいいのかなあ……」

という気持ちにもなります。

 

言葉って、大事ですね。

モヤモヤをモヤモヤのままにしないことが、大事です。

 

 

いやあ、それにしても、小島さんが、あんなにお綺麗なのに、ご自身のデコルテを

「引き潮のときの干潟に似ています。」

と表現されていたのには、笑いました(笑笑笑)。