ママンの書斎から

アラフォーママンの考えごとや読書記録

利用者ファーストの子育て支援

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東京オリンピックの会場について、ずっと議論が続いています。

そのときよく出てくる言葉が、

「アスリートファースト」

です。

 

アスリートのことを一番に考えましょうという意味で使われているんですよね。

 

この言葉を聞いて、思い出すことがあります。

 

私が娘を妊娠中、息子が2歳のころのことです。私はもともと頭痛持ちで、娘を妊娠中のつわりの時期は、特に頭痛が酷くなりました。でも妊娠中なので、頭痛薬が飲めません。ひたすら、頭を冷やしてみたり温めてみたりしながら、頭痛に耐える日々が続いていました。そんなとき、息子は2歳。イヤイヤの真っ盛りでした。

 

ある日、私は頭が痛くて、ストレッチをしたり首を温めたり、いろいろ試行錯誤しましたが、頭痛はどんどん酷くなるばかりで、ついに横になりました。すると、息子が、お外で遊びたいと言い出しました。さすがにそれは無理だと思い、息子に諭しました。

「ママは今、頭がイタイイタイだから、お外には行けないよ」

諭してはみたけれど、納得してくれるはずもなく、イヤイヤとぐずりはじめました。

 

「じゃあ、パパが帰ってきたらお外に行ってみようか?」

「アンパンマン観ない?」

「おやつ食べる?」

 

思い付く限りのプラン変更を提案してみましたが、全部拒否で、ひっくりかえって大泣きし始めました。鳴き声がガンガンと頭に響きます。

 

祖父母は、すぐには来られない距離に住んでいて、このときは頼れませんでした。

 

少しだけ、ほんの数時間、だれかこの子をみてくれないだろうか。夫が帰ってくるまででいいから、誰かにヘルプを頼めないだろうか。

 

私は、地元の子育て支援団体を思いだし、電話をかけてみました。

「妊娠中で、今、体調不良なんですが、上の子を2時間ほどみてもらうことはできますか?」

すると、

「ご予約はされていますか?ご予約がないと、今すぐ誰かを派遣するということはできません。」

と、言われてしまいました。

 

……予約……

そんなものしていません。だって、今日のことのき、私が頭痛で動けなくなり、ちょうどそのタイミングで息子がグズり、誰かに助けを求めたくなるなんて、予測していなかったのですから。

 

育児中の

「困った!」

は、突発的におこることのほうが多いんじゃないでしょうか?

いついつ、こういう理由で困る事態が起きるとわかっていたら、それこそ、祖父母に頼んでおいたり、サポートサービスを予約しておいたりするはずです。

でも、急に困って、誰かに助けを求めたいとき、

「予約がないと対応できません」

というサービスでしかないなら、それは、利用者のためのサービスとは言えないのではないでしょうか。助ける側の都合が先に来るのでは、利用者ファーストとは言えません。

 

結局、その日はどうやってそのあとを乗り越えたか記憶が曖昧ですが、息子の気を引きそうなものを、食べ物からおもちゃまでいろいろ出して、DVDも手当たり次第に流して、頭をタオルできつく縛って(ガンガンを少しでも和らげるため)、ひたすら夫の帰りを待って待ちながら横になっていたように思います。

 

娘が産まれてからも、新生児をかかえて2歳児を外遊びさせることが難しく、一時保育を利用してみました。今度は、あらかじめ預ける日をきっちりと「予約」しました。

 

でも……一時保育に行かせるには、お弁当を持たせ、お着替えを持たせ、嫌がって泣く息子を車に乗せて、新生児を連れて、送り迎えしなければなりません。朝だけ仕事に行きがてら夫が送ってくれたこともありますが、迎えは私で、新生児が寝ているのを連れ出して迎えに行くのは大変でした。

うちにヘルパーさんが来てくれるスタイルのサービスを探しましたが、田舎であることもあってか、当時は見つけられませんでした。あれこれと持ち物を用意して、決められた時間までに送り迎えするという方式は、負担が減るどころか、倍増でした。

 

息子も、その保育園に毎日通うわけではないので、なじめきれずに、お友だちもできず、迎えに行くと、いつも一人で指しゃぶりをしながら窓の外を見ていました……

トイレを失敗してズボンを濡らしていても、誰にも気づいてもらえず、そのままの姿で一人で窓の外を見ていました。

あの姿を思い出すと、今でも涙が出ます。

 

もう預けるのはやめようと思いました。預けない方が、時間に追われることもなく、ズボンが濡れたらすぐに取り替えてあげられる。

 

一時保育も、利用するのをやめてしまいました。

 

子育て支援のサービスこそ、あくまで利用者ファーストでなければならないと思います。

 

「助けて!」

と叫んだときに、すぐさま駆けつけてくれるようなサービスでなければ、結局利用できません。

 

ああ。

子どもと私、いっぱい大変なことを乗り越えながら、よくここまでやってきたなあ(涙)。

 

利用者ファーストな子育て支援。

充実する日が、いつか来ますように。

これからのお母さんたちが、少しでも負担を減らして、安心して子育てできる世の中になりますように。